ここまで、ドッグフードとキャットフードの統計として「タンパク質」と「脂肪(脂質)」を解説してきました。
この統計に関しては他のサイトや書物でも得られない情報という事もあり、多くの反響をいただきました。
その中で「カロリー」に関しての統計を知りたいという声が多かったので、今回は「ペットフードの統計『カロリー』ドッグフード編」をお送りしたいと思います。
カロリーに関しては栄養素と異なりますので、AAFCOでは基準値の設定はありません。
当サイトのドッグフードカタログには2018年10月現在で約700種類のドライドッグフード総合栄養食を掲載しており、下記のグラフにまとめました。
この中から「平均値」、「最頻値」、「最大値」、「最小値」は以下になります。
平均値 359.6kcal/100g
最頻値 330kcal/100g
最大値 572kcal/100g
最小値 240kcal/100g
最大値はフリーズドライフードの572kcal/100gで、上位15番目までの内、フリーズドライ、もしくはエアドライフードが13種類あり、「タンパク質」・「脂肪(脂質)」同様、上位を占めています。
「カロリー」に関しては他の「栄養素」とは異なり、%(パーセンテージ)ではなく100gあたりの熱量(数値)になります。
そのため一見すると高カロリーに映りますが、ほとんどの場合1回あたりの給餌量が少ないケースが多いので、トータルの摂取カロリーはドライドッグフードと大差ない事があります。
少ない給餌量で多いカロリーが摂取できる効率の良さから、体力の落ちてきているシニア犬にも勧めているショップや動物病院があるという話しも耳にします。
平均値は359.6kcal/100gとなり、最も多かった数値(最頻値)は330kcal/100gで31種類のフードがありました。
ボリュームゾーンとしては340~370kcal/100gとなり、半数近くの約300種類がここに含まれます。
最小値は240kcal/100gで7種類のドッグフードがありました。
総評
カロリーに関しては肥満に直結する数値として認識が高いため、冒頭でも触れましたが多くの飼い主さんがカロリーを気にしています。
国内に流通するドッグフードの相場としては330~360kcal/100gと考えられますが、わたくしがお話しさせていただくショップさんや、参加したイベントなどで耳にする実感値としては、求められている数値はもう少し低く310~340kcal/100gあたりになると感じています。
ここに分類されるフードは約150種類となるため、選択肢は広くはないと言えるでしょう。
Writing by shin.k