前回の「ペットフードの統計「脂肪(脂質)」ドッグフード編」に続き、今回はキャットフードの統計を掘り下げていきたいと思います。
AAFCOの定める基準では、
1997年
成長・繁殖期 妊娠・授乳期 9.0%
成猫・維持期 9.0%
2016年
成長・繁殖期 妊娠・授乳期 9.0%
成猫・維持期 9.0%
※パーセンテージは最低値になり、最大値は設定されていません。
「脂肪(脂質)」に関してはドッグフードと同様、2016年の改定ではキャットフードも変更はありません。
ドッグフードと異なる点として、「成長・繁殖期 妊娠・授乳期」と「成猫・維持期」が同数値になっています。
当サイトのキャットフードカタログには2018年10月現在で約300種類のドライキャットフード総合栄養食を掲載しており、下記のグラフにまとめました。
この中から「平均値」、「最頻値」、「最大値」、「最小値」は以下になります。
平均値 14.7%
最頻値 18.0%
最大値 37.0%
最小値 8.0%
ドッグフード同様、最大値はフリーズドライフードの37.0%で、上位6番目までがフリーズドライ、もしくはエアドライフードとなります。
キャットフードカタログに掲載しているフリーズドライフード・エアドライフードは9種類あり、それらを除いた一般的な加工方法のキャットフードでは26.3%が一番高くなりました。
平均値は14.7%ととなり、ドッグフードの13.1%に比べて約11%高い数値になっていますが、タンパク質ほど差はありませんでした。
最も多かった数値(最頻値)は18.0%で29種類のフードがありました。
しかし、ドッグフードのタンパク質、脂肪(脂質)やキャットフードの脂肪(脂質)と異なり、上記グラフでもわかりますが全体にまんべんなく分布しています
AAFCOで定められている「9.0%」を下回っているフードも25種類あり、これに関しても他の統計より多種類になります。
その内訳も、ステージや目的の指定がないものも見受けられるうえにホームセンターなどの量販店で多く売られているものがありますので、幼猫や健康な成猫に食べさせる際は栄養不足にならないように注意が必要となる可能性があります。
選択肢が広いため、選択肢が絞りにくいということが考えられる結果となりました。
総評
以上の事から、国内に流通するキャットフードの「脂肪(脂質)」の相場を考えるのは難しくなりました。
おおよそとして14.0%から17.0%と考えるのがベストではないかと考えます。
「脂肪(脂質)」を基準に選ぶ際は、この数値をベースに検討されるのも1つの方法かと思います。
Writing by shin.k