前編に引き続き、「ペットフード安全法」の表記について、解説していきたいと思います。
それでは、「原材料」の表記についての話しになります。
※以下は該当がある場合のみ
・分類名(例:肉類)のみで表示されている原材料がある場合、以下にある分類名である。
穀類、きのこ類、いも類、藻類、でん粉類、魚介類、糖類、肉類、種実類、卵類、豆類、乳類、野菜類、油脂類、果実類
1、 「魚介類」にあっては、魚類に由来する原材料のみ使用した場合は、「魚類」と表示することができる。
2、 「肉類」にあっては、「畜肉類」と表示することができる。
3、 家きんに由来する原材料のみ使用した場合には、「家きん類」又は「家禽類」と表示することができる。
・以下の用途の添加物が使用されている場合、添加物名と用途名の両方の記載がされている。
甘味料、増粘安定剤、着色料、酸化防止剤、保存料、発色剤
例:酸化防止剤(ミックストコフェロール) 酸化防止剤が用途名にあたり、カッコ内のミックストコフェロールが添加物名になる。
1、 「着色料」にあっては、添加物の物質名に「色」の文字を含む場合は、用途名の表示を省略することができる。
2、 「増粘安定剤」にあっては、複数の多糖類を使用する場合は、「増粘多糖類」と表示し、添加物の物質名の表示を省略することができる。
・一括名(例:イーストフード)のみで表示されている添加物がある場合、以下にある一括名である。
・「ビタミン類」「ミネラル類」「アミノ酸類」とのみ表示されている場合、当該ペットフードは内容量が100g以下の缶詰又は表示可能面積が120cm2以下である。
イーストフード、香料、苦味料、かんすい、酸味料、乳化剤、酵素、調味料、pH調整剤、光沢剤、豆腐用凝固剤、膨張剤
原産国
・原産国が日本語で記載されている。
・実質的な変更をもたらす最終加工工程を完了した国が記載されている。(リパックは実質的な変更をもたらす工程とはみなされないので、リパック場所を原産国とはできない)
事業者名及び住所
・表示内容に責任を持つ日本の事業者が、事業者種別とともに記載されている。
・事業者の種別は、製造業者、輸入業者、販売業者、製造者、輸入者、販売者のいずれかが記載されている。(製造元、輸入元、販売元等という書き方はできない)
・事業者の名称が日本語で表示されている。
・事業者の住所が日本語で表示されている。(住所に加えて電話番号等を任意で記載することは構わない)
農林水産省 ペットフード安全法 参照
以上のように、表記方法を定められています。
特に、「原材料」の項目で定められている「添加物を含む使用した全ての原材料の表記」という部分で、平成21年の施行前までは定められていなかったため、いまだに誤解されてしまっているという話を耳にします。
これらを違反した際には、法令による罰則がありますので、ご安心いただき、「ペットフード安全法」が施行された重要さを再認識いただきたいと思います。
Writing by shin.k