「タンパク質」に続いて、今回は「脂肪」を解説していきます。
「脂肪」とは?
日本の栄養学では一般に脂質(ししつ)と呼ばれ、「炭水化物」、「タンパク質」と共に「三大栄養素」と総称され、身体の維持や運動におけるエネルギー源の主要成分となり、その他にも血液や細胞膜、ホルモンなどの構成成分となります。
加えて、脂溶性ビタミンに分類される「ビタミンA」、「ビタミンD」、「ビタミンE」、「ビタミンK」の吸収をおこなうためにも必要な栄養素です。
また、皮膚の健康を維持するために必要なオメガ3(α-リノレン酸)、オメガ6(リノール酸)が含まれます。
オメガ3(α-リノレン酸)とオメガ6(リノール酸)は犬猫の体内で生成する事ができませんので、必須脂肪酸と呼ばれています。
脂肪酸には「飽和脂肪酸」、「多価不飽和脂肪酸」、「一価不飽和脂肪酸」の3つに分類されます。
この3つの脂肪酸の解説は、「栄養素について」でも触れていますので、そちらを参照していただきたいと思いますが、今後、より詳しく解説していく予定です。
主に「動物性タンパク」である肉類や「植物性タンパク」の豆類などから摂取できる他に、別の供給源として、下記のような原材料があたります。
動物性の脂肪(オイル)
鶏脂(チキンオイル・チキンファット)、フィッシュオイル、サーモンオイル、タラ肝油、エミューオイル、牛脂、豚脂、動物性油脂、家禽脂
植物性の脂肪(オイル)
亜麻仁油(フラックスシードオイル)、キャノーラ(菜種油)、アーモンドオイル、セサミオイル(ごま油)、ひまわり油(サンフラワーオイル)、ルリチシャ油、月見草油、米油、オリーブオイル、コーン油、ココナツ油、アボカドオイル、パーム油、植物性油脂、植物油
上記は、当サイトの「ドッグフードカタログ」、「キャットフードカタログ」に掲載しているフードの中から主なものをピックアップしました。
ほぼ全てのペットフードでこれらの脂肪(オイル)源が採用されています。
これは、「総合栄養食」の定義が「毎日の主要な食事として給与することを目的とし、当該ペットフード及び水のみで指定された成長段階における健康を維持できるような栄養的にバランスのとれたものであって、ペットフードの表示に関する公正競争規約施行規則(以下「施行規則」という。)に定める栄養成分等に関する運用基準を常に満たすものをいう」
と、なっていますので、「動物性タンパク」や「植物性タンパク」では足りない脂肪分を補っているからとなります。
後編に続きます。
Writing by shin.k