「ビタミン」とは?
「炭水化物」、「タンパク質」、「脂肪(脂質)」の「三大栄養素」以外の有機化合物の総称で、これら「三大栄養素」の働きをサポートします。
「三大栄養素」とは異なり、エネルギーになったり直接的に身体作りをする栄養素ではありませんが、身体の生成・生育には欠かせない事から「ミネラル」と共に「五大栄養素」とも呼ばれています。
「ビタミン」自体は物質名ではなく分類名となり、主に13種類が分類されていますが、これらに加えてビタミンに似た働きをする「ビタミン様化合物(ビタミン類似化合物)」が10種類以上あると言われています。
これまでの歴史の中で、新たに発見された物質や、逆に発見後の研究でビタミンの分類から外されたものもあります。
例えとして、「ビタミンB4(アデニン)」が発見されましたが、後に除外。必須脂肪酸が「ビタミンF」と呼ばれていた時代もあったようですが、こちらも「ビタミン」の定義から外れていると考えるのが一般的になっています。
このような生い立ちからも「ビタミン」の理解は広く知れ渡っているとは言い難いものとなっているようです。
犬猫に「ビタミンC」は不要?
これはよく議論されているもので、犬猫は人間と異なり体内でビタミンCを生成する事ができます。
「ビタミン」は「脂溶性ビタミン」と「水溶性ビタミン」の2つに分けられ、この2つの違いは読んで字のごとく、脂分に溶けやすいものか水分に溶けやすいものかで分かれます。
「ビタミンC」は「水溶性ビタミン」に分類され、「水溶性ビタミン」の特徴として、尿などから排出されやすい性質があります。
犬猫が体内で生成できる量は限られており(諸説ありますが健康な犬猫が1日に生成できる量は50~60g程度と言われています)、体重や健康状態によって変化してきますが、5kgの犬猫が1日に必要な量は500~1000gと言われています。
そのため、外部から摂取する必要が全くないと決めつけるのは欠乏症を招く可能性も考えられます。
AAFCOでも「ビタミンC」の基準は設定されていませんが、原材料に使用される野菜類や果物類、ジャガイモ(ポテト)やサツマイモ(スイートポテト)などのイモ類、魚類にも含まれています。
プレミアムフードやナチュラルフードと呼ばれるフードでは酸化防止剤として「ミックストコフェロール」が使われており、この「ミックストコフェロール」は「ビタミンC」と「ビタミンE」をミックスしたものです。
フードでの「ミックストコフェロール」の使用量は微量にはなりますが「ビタミンC」の摂取源となりますし、当サイトのドッグフードカタログ・キャットフードカタログに掲載しているフードの多くは「アスコルビン酸」の名称で使われているケースも見受けられます。
中編に続きます。
Writing by shin.k