前回は「ペットフード安全法」の表記方法に関して書きましたが、今回は「ペットフード公正取引協議会」について書いていきます。
まず、この「ペットフード公正取引協議会」は、「昭和49年に設立され、我が国の「ペットフードの表示に関する公正競争規約」及び「ペットフード業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約」を円滑かつ適正に運営することを目的として活動しています。
公正競争規約とは、事業者団体(ペットフード公正取引協議会)が公正な競争の確保と消費者保護のため、景品類の提供又は表示に関する事項について自主的に設定されたルールです。業界の正常な商習慣が明文化されており、公正取引委員会により認定されています。
ペットフード公正取引協議会 概要 参照
ようは、日本のペットフード事業者が公正に競争できるようにするためと、消費者である飼い主さんを守るためにルールを作り、普及しているという事です。
今回は、表記について記載していきますので、この「ペットフード公正取引協議会」が定める表記のルールを挙げていきます。
9項目の表記
「ペットフード公正取引協議会」が定める表記のルールには、
「ペットフードの名称」
「ペットフードの目的」
「内容量」
「給与方法」
「賞味期限」
「成分」
「原材料名」
「原産国名」
「事業者の氏名又は名称及び住所」
以上の9つがあります。
「ペットフードの名称」、「賞味期限」、「原材料名」、「原産国名」、「事業者の氏名又は名称及び住所」の5つは、「ペットフード安全法」と重複しています。
使用量の多い順
この中で、注目したいのは「ペットフード安全法」に加えられているものとして、「原材料名」に関し、使用量の多い順での記載というルールがあります。
「ペットフード安全法」では、記載の順序は定められておりませんので、この点は非常に重要です。
さらに、「ペットフード公正取引協議会」では、特定の原材料を商品名とする場合は、5%以上、その原材料が含まれていなければならないとありますので、「○○ドッグフード ビーフ」や「○○ドッグフード チキン」という商品名のペットフードには、それぞれ、ビーフやチキンが5%入っているという事になります。
「内容量」は、「g(グラム)」、「kg(キログラム)」などの単位で表示、「給与方法」は、目的や年齢、体重によって、1日に与える量や回数が異なるので、文章や表・図などを用いてわかりやすく表示するというものになります。
次回、中編では「ペットフードの目的」、「療法食」について書いていきます。
Writing by shin.k