「ペットフードの表記について」の項目で、原材料の表記に関する法律・ルールについて解説しましたが、今回からは、より掘り下げていきたいと思います。
「ペットフード公正取引協議会」の規定では、多い順での記載がルールになっていますが、このルールは任意であって強制力はありません。
しかし、会員になっているフードメーカーは多い順での表記が義務付けられていますので、「ペットフード公正取引協議会」のホームページを参考にしてください。
ペットフード公正取引協議会 会員一覧
大手や、老舗のメーカーの多くが加入している事もあり、未加入のメーカーでも、多い順の表記を採用しているケースがほとんどです。
ですが、特に「多い順で表記しています」などと記載している事はありませんので、このあたりの見定めは非常に難しく、メーカーの善意に委ねられているのが現状です。
もし、この表記をしていなくても「このフードの原材料は順不同です」とはわざわざ記載しませんよね?
ですので、一つの目安として「ペットフード公正取引協議会」の会員もしくは、パッケージやホームページなどに記載しているメーカーのフードを選んでいただいた方が安心だと思います。
ここからは、多い順での記載をしているフードという事を前提に進めていきます。
今回は多くのフードで一番最初に記載されている事の多い「タンパク質」から解説していきます。
「タンパク質」とは?
脂肪、炭水化物と共に「三大栄養素」と呼ばれ、筋肉や臓器、肌、髪、爪、体内のホルモンや酵素、免疫物質などを作っており、栄養素を運ぶ働きもしています。
「タンパク質」には、大きく分けると「動物性タンパク」と「植物性タンパク」の2種類があります。
「動物性タンパク」は肉類、魚介類、卵、乳製品など、「植物性タンパク」は米、小麦、大豆、種類によっては野菜や果物にも含まれています。
猫は「肉食」という認識が浸透していますが、犬に関しては、常々より、ルーツに諸説あり、食生活に関しても、オオカミが起源となり、その後、人間と共生し現在のイエイヌとなったため「肉食」、「限りなく肉食寄りの雑食」、「雑食」という考え方があります。
個人的には「限りなく肉食寄りの雑食」であると考えているので、当サイトでは、この考え方で話しをしていきます。
しかし、「限りなく肉食寄りの雑食」とはいえ、肉以外の食物の消化は得意とは言えず、食物繊維に関しては、ほとんど消化吸収ができないと言われています。
そういった点や身体の基本を作るという面で、原材料には「動物性タンパク」が第一主原料であることが望ましいと考えられます。
後編に続きます。
Writing by shin.k